キーワード毎のSERPs変動モニタリング機能を実装しました

昨今、Googleの大規模なアルゴリズム変更が頻度高く適用されるようになり、一夜にして多くの自然検索トラフィックを失うサイトもあれば、流入数を大きく伸ばすサイトも出てくるようになりました。

2017年12月にはGoogleJPに於いて、健康・医療に関する検索結果の改善(通称、健康アップデート)が行われ、様々なWebサイトがこのアルゴリズム変更によって流入数の増減影響を受けました。

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アルゴリズムを紐解くことは限界があり、本来のSEO施策とは言えませんが、どのようなサイトやキーワード(テーマ群)がその影響を受けたかを検知すべく、SERPs変動モニタリング機能に新たな機能を追加しました。

以下、追加した機能です:

1)順位変動したKWの順位推移をグラフで表示

Keywordmapでは、デイリーで順位変動の影響を受けたサイトを検出し表示しています。

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↑順位が大きく上昇したサイト(Positive)と下落したサイト(Negative)を表示

各ドメインをクリックする事で、当該サイトの順位推移を過去2ヶ月間に渡って確認できます。

下の図は12月に適用された健康アップデートで悪影響(=多数のKWが順位下落する)を受けたサイトの順位レンジ推移です。

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アップデートのリリース直後にヒットキーワード数が一気に減少している事が分かります。

この際、どのようなキーワードが下落(もしくは圏外落ち)したのかを調べる機能を追加しました。

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「起点」にアップデートのリリース前の日付を、「終点」に変動影響を受けた後の日付を入力します。

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すると、起点と終点で順位変動が著しく発生したキーワードが表示されます。

これらキーワードがいつ下落し、その後どのような順位推移を辿ったのかを分析するには、「推移」のボタンをクリックする事で過去2ヶ月間の順位推移を線グラフ形式で閲覧できます。

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上の図はあるキーワードの順位推移です。

健康アップデートが適用される前までは1位を安定して獲得していましたが、アップデート適用直後に圏外(31位以下)に下落し、その後元の順位に戻る事もありましたが、順位推移は極めて不安定で、圏外に位置している事が分かります。

この様に、上昇・下落問わず、起点と終点で順位が大きく変動したキーワードの過去のデイリー順位推移をグラフ形式で確認する事が出来るようになりました。

2)キーワード別SERPs変動

今まではドメイン単位(サイト単位)で順位推移を確認する事が出来ましたが、今回の機能追加で検索結果(SERPs)が大きく変動したキーワードも確認頂けるようになりました。

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左メニューバーの「キーワード別変動」をクリックします。

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すると、当日に大きなSERPs変動を観測したキーワードの内、上位200個のキーワードがワードクラウド形式で表示されます。

SERPs変動が激しいキーワードほどワードクラウド上で大きく表示されます。

SERPsの推移を確認する際はワードクラウド上に表示されるキーワードをクリックします。

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上の図はキーワード「ミルキーピンク」の1位~30位にヒットしているURLの過去2ヶ月間分の検索位推移を表示しています。

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2ヶ月分の1位~30位全てを表示するとデータ量が多い為、適切に可視化されません。

順位変動発生「前」や「後」などの日付を1ページ目起点日として設定する事で、その日に1ページ目(1位~10位)に位置していたドメインに絞って順位推移を確認できます。

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上の図は「整体手術」のSERPs推移を、1月2日を起点日として表示した例です。

このように、1ページ目起点日を設定する事で、クリック圏外(11位以下)に位置しているサイトを除いてSERPsの推移を確認する事ができます。

SERPs推移機能で健康アップデートの影響を確認

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上の図は「腰痛 整体」のSERPs推移です。キーワードからも分かるように健康に関するキーワードであり、12月のアップデートでは大きく変動したキーワードです。

2018年1月2日を1ページ目起点日として設定すると、12月上旬まで上位順位を獲得していたサイトは「2サイトのみ」という状態でした。これはアップデート適用により、それまで10位以内にランクインしていたサイトの多くが圏外に下落した事を示しています。

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上の図は、間接的に健康系に関わるキーワードのSERPs推移です。

直接的に健康系とは意味が直結しない「求人系」のキーワードでしたが、1ページ目起点日を健康アップデートリリース付近の2017年12月3日に設定すると大きく変動した事が分かります。

アップデートがリリースされるまでは、上位順位を獲得していたサイトはほぼ固定で安定推移していましたが、アップデートリリース後にはそれらサイトの多くは一気に圏外まで順位下落している事が分かります。

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しかし、12月下旬から1月にかけて、もともと上位順位を獲得していたURLの検索順位が戻り始めており、不安定ながらも1位を獲得しなおしている状態である事が確認できます。

この様に、「1ページ目起点日」を設定する機能を用いてSERPs推移を調べる事で、どのようなサイトやURLが影響を受け、その後どのような推移を辿ったのかデータを絞って分析する事ができます。